私は今日も、虚構(キミ)に叶わぬ恋をする。

1時間は経ったころだろうか。

涙も枯れ、少し落ち着いてきた私は、優星くんに謝った。


「ごめん、私、うまくしゃべれなくて……同じことばっかり。
こんなの聞かされて、迷惑だったよね」

「迷惑じゃないよ。ちょっとは役に立てたかな?」

「うん……。ありがとう」


思いを吐き出したら、ちょっとすっきりした。

悲しみが全て消えたわけではないけれど。

黒1色だった心に、ほんの少し明るい光がさした。


「明日は、学校行く。本当にありがとう」

「うん。……待ってる」


別れを告げ、私は優星くんとの通話を終えた。

すぐさま、メッセージアプリを開くと、真昼ちゃんと陽菜、それぞれのメッセージに返信をする。

『心配かけてごめんね』と。


ひょっとしたら、サイトの方にも、私を心配するメッセージが届いているかもしれない。

しかし、あのサイトを開くのは、まだ辛い。

あのサイトには、私の烈華様への愛が詰まってるから。
向き合うのは、まだ辛い。

今週のダイヴも、あれから一度も開かず、表紙を見るのもつらくて、引き出しに隠してある。

まだ、完全に立ち直れたわけではないけれど。

私には、私の日常があるから。

これ以上みんなに心配かけないために、私は動かなきゃいけない。