読み終わった後も、私はしばらく、呆然と最後のページを見ていた。

そこに書かれた、埋木くんの台詞を。


「……死んでる?」


死んでる、って、つまり。

烈華様が、死んだって言うこと?


「……いや、ない」


ないないない、有り得ない。

だって、烈華様は出番の多いキャラで、人気だって高い。

先週まで、あんなにカッコよく、大活躍してたじゃないか。

なのに、こんなあっさり死ぬはずがない。


そうだ、きっとこれは、何かの間違いだ。

私の読み方が悪いだけで、烈華様はきちんと生きてるはず。

大怪我は負ったけど、きっと、前みたいに、主人公の力で何とかなるはず。

そうだよね?