初めはただ、烈華様への思いを昇華するためだった。

だけどいつしか、小説を書くこと、それ自体が楽しくなって。

烈華様のかっこよさをどうしたら伝えられるか、どんな台詞を言ってもらおうかって考える時間が、何より幸せで。

もっとたくさん、小説を書いていきたいって思ってる。


「……それに、真昼ちゃんや優星くんとも、仲良くなれなかった」


烈華様の存在が、私を動かして、出会いを与えてくれた。


「灰色だった私の世界を彩ってくれたのが、烈華様だったから。

だから、私は、烈華様が大好き」


私が笑顔でそう言うと、


「……光峰さんは、本気なんだね」


『変なこと訊いてごめんね』と、優星くんは、何故か寂しそうに笑った。