お嬢様の恋 ~秘書兼護衛係はお嬢様への一途な想いを隠せない~

玲がそう心に決めたのは、まだ物心つく前からだった。

ひとつ年上の玲と咲は幼なじみ。
まだ咲の母が生きていた時、咲が生まれた豪邸に玲の母は住み込みで家政婦として働いていた。
今はもう引退している玲の母は、咲の母と、家主と家政婦としてではなく、本当の親友のように仲が良かった。

仲が良い咲と玲の母は、幼いころからいつも二人を一緒に遊ばせていた。
咲が小学生になる時、咲の母が亡くなると、玲の母は咲の母親代わりのように育てた。

咲と玲は常に一緒だったのだ。

玲はいつの間にか咲に対して、妹とは違う、幼なじみとも違う感情を持った。
日に日にきれいになっていく咲に内心どきどきしながら、彼女のそばにいることだけを考えて将来を見据えて来た。

咲のそばにいつまでもいられるように、誰よりも努力をしてきた玲。