お嬢様の恋 ~秘書兼護衛係はお嬢様への一途な想いを隠せない~

玲のために背中を押した。
玲に羽ばたいてほしいから、この手を離した。

会えなくても、それでも、私と同じ運命に付き合わせたくなかった。




「新薬のk503fpに似た開発がイギリスの製薬会社から発表されたことについて、どうお考えですか?」
咲は製薬会社の社長室に重役たちを呼んでいた。
咲の前には咲の年齢の倍は年を重ねている重役6人が並んでいる。
どの重役たちも咲に対して厳しい視線を送っている。

「社長には説明をしても仕方のないことです。お分かりにならないでしょう。」
「海外に比べて日本の厚労省は新薬に関して慎重な姿勢であることは素人でも知っていることです。しかし我々の治験薬は最近承認された。それだけ期待されています。今期、新薬にかかっている予算は2.6億円。しかし追加予算を組んだことに承認をしたのは私です。その私に説明をするのは義務に近い責任では?」
鋭いまなざしを向ける咲。