一週間後。

体調が戻った咲が庭園に来た時、咲は玲と別れた時と同じように顔を覆って泣いた。


声をあげて、泣いた。




久しぶりに庭園に来た咲の瞳に見えたのは、新しい花が一面に咲く庭だった。


色とりどりの季節の花が一面に咲いている庭。


この花を誰が植えたのか、そして咲へのメッセージを込めたのか、咲にはすぐにわかる。


「玲・・・」その名前を呼びながら、咲は幼い子供のように泣いた。