嬉しそうに声を弾ませる恋人。
京子と恋人は仕事が休みの日はよく一緒に過ごす。
平日はなかなか忙しくて会えなくても、それでも二人はよく話をする方だった。

お互いの仕事の話もよくしていて、京子はまるで自分にとっても身近な人のように宮ノ内グループの代表やお嬢様のことを感じている。

恋人は代表の秘書兼護衛係をしているときは緊張の連続のようだったが、今はお嬢様の秘書兼護衛係として、まるで妹を守り心配する兄のように仕事をしていた。

人間らしくて、京子は今の恋人の方が好きだ。

愛する人がいきいきと仕事をしている姿を見たり、話しをきくと、自分まで幸せな気持ちになる。
『なぁ、京子』
『ん?』
『二人をみていて、いいなーって思ったんだ。』
『よかったね』
まるで自分の事のように二人を心配していた恋人。
ふたりとはお嬢様と、恋人の前に秘書兼護衛係をしていた人のこと。