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リュウちゃんに恋をしたのは、あたしがニ年生に進級したばかりの、ある晴れた日の午後のこと。
「あーっ!伊達センパイだっ!」
ぽかぽかとやわらかな陽射しに誘われるように、クラスメイト数人とお弁当箱を抱えて向かった中庭。
そこに学校一のイケメン、伊達先輩の姿を発見。
「ラッキー!」
「髪、切ったよね?」
「うんうん。なんか、ちょっと短くなってる!」
「かわいいっ」
「ねぇ。センパイが見えるところで食べようよ」
クラスメイトたちは、きゃあきゃあ言いながら先輩を眺めていられる場所を探す。
雑誌に載ってたよ、とか。芸能事務所に入ったんだって、とか。
先輩の話は、わざわざ訊いたりしなくても自然と耳に入ってくる。
「華乃も早くおいでよ」
「ここ、座って」
突っ立ったままのあたしに、おいでおいでと手招きをするクラスメイトたち。
勧められるまま、用意されたスペースにちょこんと腰を下ろした。
リュウちゃんに恋をしたのは、あたしがニ年生に進級したばかりの、ある晴れた日の午後のこと。
「あーっ!伊達センパイだっ!」
ぽかぽかとやわらかな陽射しに誘われるように、クラスメイト数人とお弁当箱を抱えて向かった中庭。
そこに学校一のイケメン、伊達先輩の姿を発見。
「ラッキー!」
「髪、切ったよね?」
「うんうん。なんか、ちょっと短くなってる!」
「かわいいっ」
「ねぇ。センパイが見えるところで食べようよ」
クラスメイトたちは、きゃあきゃあ言いながら先輩を眺めていられる場所を探す。
雑誌に載ってたよ、とか。芸能事務所に入ったんだって、とか。
先輩の話は、わざわざ訊いたりしなくても自然と耳に入ってくる。
「華乃も早くおいでよ」
「ここ、座って」
突っ立ったままのあたしに、おいでおいでと手招きをするクラスメイトたち。
勧められるまま、用意されたスペースにちょこんと腰を下ろした。



