「さぁ、じゃあまずは、朝ご飯といきますかー。」 車をスタートさせながら、楽しげにツキトが言った。 車の中では、あたしを気遣ってか、絶えず話しかけてくれて。 時々、あたしに視線を向けてにっこり笑ってくれた。 ツキトとはやっぱり、同い年で。好きな音楽や、好きな小説が一緒だったりして、親近感がわいた。 こうして、狭い車の中の空間は、少し手をのばせば相手に触れられる。 でも、ほとんど何も知らないのに、どうしてこんなに安心できるんだろ? .