もう2度と、ツキトが開けることがないかも知れないドアを見つめた。 …あれだけ傷ついたんだから。 心の底ではほんとうは、そう思っていたのかもしれない。 あたしを知って。 無条件に愛して。 傷つくようなことは言わないで。絶対に。 だってあたし、可哀想でしょう…? きっとそんな風に思っていたんだ。 悲劇のヒロインじゃなくても、ツキトは愛してくれたというのに…。 .