「…ツ…キト…っ」 怖くて、なんだか悲しい。 「大丈夫、大丈夫。」 今、確かに感じられるのは、ツキトの優しい体温。 右手を握って、空いた手で頭を撫で続けてくれる。 ゆっくりおだやかに。 あたしはそれだけでいつも、安心できるんだ。 だから、大丈夫。 「アヤちゃん、とりあえず座ろうか。」 近場のベンチへあたしを座らせた。 .