はーい!と上機嫌に優さんの腕に抱きつくきららは、速攻アタックモードにはいっている。軽くあしらっているようにみえて、優さんもまんざらでもなさそう。みているこちらまで楽しくなってしまうほどコロコロと表情の変わる二人を少し後ろから眺める。
――お似合いだなあ、このふたり。
――私と誠さんに足りないのは、二人のように、お互いの目をみてしっかり話すことなのかも。大切なことも、他愛のないことも……。
タクシーのなか、きららと優さんは、出国前の日本の天気とか、機内食の味だとか、これからいくホテルの見所だとかを楽しげに話している。
タクシーは広くて、8人くらいは乗れそうだ。二人を前に、私は一番後ろの後部座席に座った。
二人の話に相づちをしながら、誠さんに送ったメッセージを何度も確認してしまう。
まだ、既読はついてない。寝てるのかも……それとももうお仕事?
気にしても仕方がない。もうスマホを見るのはやめよう、そう鞄にしまいかけて、やっぱりと取り出す。
ついさっき、しっかり話すことが大切って感じたばかりじゃない。
「優さん、誠さんの今日の予定はご存じですか?」
二人の会話が一区切りついたところで、すかさず質問した。
優さんは、なぜか待ってましたと言わんばかりにニッと笑う。
――お似合いだなあ、このふたり。
――私と誠さんに足りないのは、二人のように、お互いの目をみてしっかり話すことなのかも。大切なことも、他愛のないことも……。
タクシーのなか、きららと優さんは、出国前の日本の天気とか、機内食の味だとか、これからいくホテルの見所だとかを楽しげに話している。
タクシーは広くて、8人くらいは乗れそうだ。二人を前に、私は一番後ろの後部座席に座った。
二人の話に相づちをしながら、誠さんに送ったメッセージを何度も確認してしまう。
まだ、既読はついてない。寝てるのかも……それとももうお仕事?
気にしても仕方がない。もうスマホを見るのはやめよう、そう鞄にしまいかけて、やっぱりと取り出す。
ついさっき、しっかり話すことが大切って感じたばかりじゃない。
「優さん、誠さんの今日の予定はご存じですか?」
二人の会話が一区切りついたところで、すかさず質問した。
優さんは、なぜか待ってましたと言わんばかりにニッと笑う。


