私は再度辺りを見渡した。今日から誠さんと一緒に暮らす。車内でそう提案されていたし、ここは恐らく誠さんの部屋だと思う。彼の香りで溢れていて、それだけでどきどきと胸が高鳴る。ベッドの側の間接照明に映し出された部屋は、広く、洗練されていてまるでホテルの一室だ。カーテンで閉じられている大きな窓が余計にそう思わせるのかもしれない。
「そう、俺とゆきのの家だよ。ここは寝室だから明日一緒に他の部屋を見て回ろう」
彼はそういいながら私にかけられた毛布をぽんぽんと叩く。
この大きなベッドしかないから予想はしていたけれど、これが寝るためだけの部屋だなんて。宇野堂の二階だった実家の居間と寝室の両方がすっぽりと入ってしまいそうな広さだ。
誠さんにとっては、きっとこれが普通なんだろうなと思うと、こんな些細なことでさえやっぱり住んでいる世界が違う人なのだと実感する。
少し寂しくなって彼を見上げると、目が合った。ついさっきまで質のいいグレーのスリーピースを着こなしていた誠さんは今、黒いTシャツにズボンという非常にラフなスタイルだ。今が何時なのかは分からないけれど、パーティーが終了した時点で19時は過ぎていた。もうそれなりの時間なのかもしれない。
「誠さんもう休まれますか……?」
そういってベッドの端に寄って誠さんの眠るスペースをつくる。
「そう、俺とゆきのの家だよ。ここは寝室だから明日一緒に他の部屋を見て回ろう」
彼はそういいながら私にかけられた毛布をぽんぽんと叩く。
この大きなベッドしかないから予想はしていたけれど、これが寝るためだけの部屋だなんて。宇野堂の二階だった実家の居間と寝室の両方がすっぽりと入ってしまいそうな広さだ。
誠さんにとっては、きっとこれが普通なんだろうなと思うと、こんな些細なことでさえやっぱり住んでいる世界が違う人なのだと実感する。
少し寂しくなって彼を見上げると、目が合った。ついさっきまで質のいいグレーのスリーピースを着こなしていた誠さんは今、黒いTシャツにズボンという非常にラフなスタイルだ。今が何時なのかは分からないけれど、パーティーが終了した時点で19時は過ぎていた。もうそれなりの時間なのかもしれない。
「誠さんもう休まれますか……?」
そういってベッドの端に寄って誠さんの眠るスペースをつくる。


