1階の保健室へ向かうため、階段を下りる。

1階は選択教室などの部屋しかなく、教室はないためとても静かで人通りが少ない。体育館とも反対の位置にある。

もう少しで保健室というところで俺はあることに気づいた。

誰かが保健室の近くで倒れている。

…女子のようだ。

慌てて近付くと、

それは…

「美香!?」

だったのだ…

はあはあと荒い呼吸を繰り返していて、ぐったりしている。

体を軽く揺すっても返事はない。

意識を失っているようだ。

額に触ると、とても熱かった。

…こんな熱あんのに何で学校来るんだよ

美香をこのままにしておくわけにはいかないため、横抱きにして持ち上げると保健室に入った。

「失礼します。」

しかし、先生はいないようだった。