【電子書籍化】内緒で出産したら、俺様御曹司と結婚することになりました。



ホント、お酒の力って怖い。

だけど、そんな酔いに全て身を任せた。



「いいよ……私をたべて?」


「――今までどんだけ俺が我慢してきたと思ってんだ……絶対に途中でなんか辞めてやらねぇから」



◇◇◇



翌朝、ガンガン打ち付けるような頭の痛みと共に目を開ける。


――あれ?私は……。


ここはどこだろうと、寝返りをうったとき、目の前には綺麗な寝顔があった。


思わず叫びそうになって口を抑える。


だって、その顔の持ち主が晃輝だったから。


一瞬どうして一緒に寝ているのかパニックになりかけるけれど、昨日のことを思い出す。


初恋の人に会えて嬉しくて……酔った私は欲望に身を任せてしまったんだ。


恐る恐る布団の中を確認すると、やはり私は何も身につけていなかった。

そして、隣の晃輝も……。


私は初恋の人と、初めてができたんだ。

今まで彼氏を作ったことはあったけれど、心のどこかに晃輝が残っていて、身体の関係を持つことはできなかった。