「今日はそのことを伝えるためにお前を誘ったんだ」
「私も………私も先生のことが好きです!本当はずっと前から好きです。でも迷惑かけるから……この想いは伝えないって決めて、ました」
言いながら涙が出てくる。だって、先生が私のことが好きって………。
こんな幸せなことはない。
クールな先生が照れている。
「なぁ、キス、してもいいか?」
「う、え?」
キス!?
キスという言葉が出てきて涙が引っ込んだ。それくらい、驚いたのだ。
「い、いいですよ………」
先生はにっこり笑うと、顔をゆっくりと近づける。
そして………キスをした。
くちびるに触れるだけの優しいキス。とっても小さなキスだけどしっかりとくちびるに暖かさを感じた。
私の………ファーストキスだ。
叶わないって思っていた私の初恋。相手が先生だからと遠慮していた。
だけどもう、遠慮しなくてもいいんだ。



