翔哉くんは何も言わずに、ただわたしをじっと見ているだけ。
「って、おばさんが言ってたよ」
つい、おばさんからの伝言だと伝えてしまった。
「あー、なるほど」
それなら納得だとうなづく翔哉くん。
ごめんなさい、おばさん。
今日も翔哉くんは宿題をやらないかもしれないです。
「翔哉くん、文化祭の担当同じになったね」
「あー、そうだな。意外なメンバが集まったけど」
翔哉くんも同じことを思っていたんだ。
何も知らない人たちからしたら、買い出し班は異様なメンバーの集まりかもしれない。
クラスで人気者の希美ちゃん。
人当たりのよさそうな転校生、灰谷くん。
そして、クラスで浮いているわたしと翔哉くん。


