「え?希美、買い出し班にするの?じゃあ、私もそうしようかな……」
「いいよいいよ。衣装班やりたいって言ってたでしょ」
「でも……希美、あのメンバーだよ?」
あのメンバーとは、わたし、翔哉くん、そして、転校生の灰谷くん。
灰谷くんはすぐに周りのこともなじめていたから、ほかの担当にするかと思ったのに。
まさか、自分で買い出し班を立候補するとは思わなかった。
「いいのいいの。先生、私、買い出し班に移ります」
先生にはっきりそう伝えた希美ちゃん。
彼女を含めた4人が、買い出し班となったのだ。
「野々村さんだよね?」
放課後にクラスメイトから話しかけられるときは、身構えてしまう。


