「げっ、俺買い出し班にしようと思ったのに、篠原もかよ」
出来るだけ楽をしようとしているのか、数人の男子が買い出し班を希望しているようだった。
でも、真っ先に翔哉くんが買い出し班に自分の名前を。
その結果、買い出し班は一気に人気が落ちてしまったのだ。
「買い出し班3人か?3人でも大丈夫そうか?」
様子を見ていた先生が、思わず口をはさんだ。
それもそのはず。
衣装班、小物班はそれぞれ13人ずついるのだから。
「先生、私も買い出し班に移りますよ。3人じゃ大変だと思うから」
困っている様子の先生に声をかけたのは、希美ちゃんだった。
そして、その時にわたしの方をちらっと見たのだ。


