「わたし、部活もあるから委員は無理です」
クラス委員になれば放課後の集まりも増える。
部活動を理由に逃げるのが一番だと思った。
「でも、野々村さんって毎日部活あるわけじゃないでしょ?」
それでも引き下がらなかった。
どうしてもわたしをクラス委員にさせたいみたい。
「だったら、部活ない人に頼めばいいじゃん」
もうわたしがやるしかないと諦めかけたとき。
学級委員に盾突いた人が一人だけいた。
「野々村さんは毎日部活ないかもしれないけど、この中には部活に入ってない人もいるじゃん。その人に頼めばいいだろ」
まるで前に立つ学級委員を、責め立てているかのようだった。


