同居人は無口でクールな彼




“まだ学校にいる?”


まさか翔哉くんから連絡が来るとは思わなくて、動揺が隠し切れない。

震える指で“まだいるよ”と打つのが精いっぱいだった。



「ねえ、鈴香ちゃん」


作業を続けて、しばらくたったあとのことだった。

希美ちゃんがわたしに話しかけたのと、ほぼ同時に教室のドアが開いて……


「……え?」


まさかの人物が教室に入ってきたのだ。


「篠原!?なんで!?」


そう……

教室に入ってきたのは、仏頂面の翔哉くん。


もしかして、さっきの返事で学校のどこかにいるわたしを探したってこと?

どうして……


「野々村さん、これ。担任から」

「え?」