「大丈夫。鈴香ちゃんと灰谷が手伝ってくれてるから、このままいけば期限までには余裕で間に合いそうなの」
「それならよかった」
「あ、でも、篠原は部活あるよね?休みの日ないの?」
すると、ゴソゴソとカバンの中から1枚の用紙を取り出して――
どうやら日程を確認しているようだった。
「それ部活の予定表?」
「そう……今度の日曜日がちょうど休みになってる」
「いいじゃん。そしたら、日曜日にどこか遊びに行こうよ」
のんちゃんの言葉に全員が頷いて、こうして初めてのお出かけが決定したのだ。
まだどこに行くかも決めていないのに、もうわたしはワクワクしていた。
「翔哉くんって、授業のプリントはよくなくすのに、部活の予定表はしっかり持ってるんだね」
「…………」