同居人は無口でクールな彼




「鈴香ちゃん、どうしたの?」

「え……!?」


顔が赤いの見られちゃったかな。

のんちゃんが覗くようにして、わたしの顔を見ていた。


「篠原も様子変だったけど……」


翔哉くんの名前が出て、思わず反応してしまった。

しかも、さっきの至近距離で見つめ合ったことを思い出して、余計に顔が熱くなる。


「え……なに、その反応……鈴香ちゃん、もしかして……篠原のこと……」

「の、のんちゃん!あ、あの……言わないでね。翔哉くんには」


まだだれにも話したことがなかった、翔哉くんへの想い。

意図しれずのんちゃんにバレてしまって、慌てずにはいられなかった。


だって、まだ自分でも処理しきれていない気持ちだったから。

翔哉くんといると、はじめてのことばかりだ。