立たされた翔哉くんはというと、眠そうにあくびをしている。


「……どういうこと?手伝うってなにを?」


それに、この状況を1人だけ理解していなかった。


それもそうか。

そう言えば、翔哉くんに漫画のことを詳しく話していなかったっけ。


会話の流れから、もしかしたらのんちゃんが漫画を描いていることには気づいているかもしれないけど。


「どこで撮る?」

「あそこは?下駄箱のとこの掲示板」

「1番大きいもんね。そこにしよう」


こうしてわたしたちは、漫画の資料を撮りに1番大きな掲示板へと向かった。

翔哉くんは動くのを嫌がったから、連れていくのは大変だったけど……

最終的には文句を言いながら、来てくれたんだ。