「ねえ、そういえば文化祭の買い出しもこのメンバーだよね」


空気を変えようと、のんちゃんが話題を変えてくれる。


「楽しみだね。そのついでにどこか遊びに行くか」


灰谷くんくんのこの言葉にも、また舌打ちをした翔哉くん。

やっぱりみんなでわいわいやるのは、嫌みたいだな。


「翔哉くん、そこ間違ってるよ」

「……どこ?」


たまたま翔哉くんが解いている問題が間違っていることを発見した。

それを理由にまた話題を変えることができて安心する。


「そこは、こうやって……」

「あー、なるほど」


翔哉くんは数学もやればすぐに出来た。

教えながら、やっぱりもったいないなあと今日も思う。