前に翔哉くん、友達はいらないって言ってた。
でも、翔哉くんだって、こうしてみんなと楽しく過ごせればいらないなんて、言わないはず。
「それ、俺も思ってた。篠原くんと仲良くなれたらなあって」
「もしかして、灰谷……」
はっと口をおさえて、灰谷くんを見つめるのんちゃん。
「もしかしてって……なに?…………あ、違うから!のんちゃん、すぐにBLに結びつけるのやめてくれない?」
「ふふ」
「ちょっと、鈴香ちゃんまで笑わないでよ」
思わず笑ってしまうと、少しすねた表情の灰谷くん。
それが少しかわいかった。
「普通に友達として、仲良くしたいっていう意味だから」
「じゃあ、灰谷。早く仲良くなってよ。そうすれば、灰谷と篠原で漫画の構図とらせてもらうから」


