「ここのスイーツがめちゃくちゃ評判良いんだってよ」
「冬馬がスイーツ?……そっちの方が面白いんだけど!」
時刻はとっくにお昼を回り、冬馬のチョイスでSNSで人気のカフェに立ち寄っていた。
私もネットで見た事があるけど実際に来るとは思わずにいた。
「バカ!それどーいう意味だよ!」
冬馬はアイスココアが注がれたグラスを片手にそう返してくる。
本当に物凄いギャップだよ……。
どこからどう見ても辛いものとか苦いものが好きそうなのに。
真の姿は女子よりも甘いもの好きだったなんてね……。
「私も甘党だからいつか来たいとは思ってたから……ありがとう」
私にだけ見せた子供みたいな一面に自然と笑顔になる。
これからどんな姿を見せてくれるか楽しみになってきた。
「なら良かった……もしアキの好みに合わなかったらどうしようかと思ってたよ」
冬馬はホッとしたようで、その姿にもまた癒される。
私も負けずにたくさん良いとこ見せないと、頑張ろう。
