「だって冬馬は普段教室とかで冷たいじゃん……誰とも話してないし」


冬馬の胸の中でなら不思議と勇気が湧いてきて思っていた事を言えた。


てかこんな所また誰かに見られたらまずいなあ……


廊下の方が気になる、誰も通りませんように。


「だってクラスの奴ら苦手なタイプばっかだから最低限関わりたくないんだよ」


「いつからそんなクールになったの……あっ……冬馬っ」


冬馬が喋る度に私の耳は刺激され、思いとは反対に変な声が出ちゃう。


こんな声聴かれたくないのに……。


「ガキの頃とは違うんだよ、俺は心開いた奴としか極力話したくないから」


てことは私には開いてくれてるのかな?
嬉しくてまた顔が熱くなる。


「でも放課後……邪魔が入らない時はいくらでも構うからさ」


冬馬は本当にクールになったんだ。
まさかここまで他を拒絶するなんて。


驚いたけど少し嬉しい自分もいた。