「まあ応援してますよお姉ちゃん」
腹立つ顔でそう言う夏菜はもう見慣れた。
でもとても頼りになる部分もあるのも事実だよね……。
「はいはい、それはありがとう」
「甘い恋愛を提供してもらいなよ、お姉ちゃま!!」
「バカ!早く部屋に戻れ〜!」
依然ニヤつく夏菜に枕を投げつける。
もちろん鈍臭い私が狙っても当たらないんだけどね……。
多分何言っても口で夏菜には勝てないだろうしな。
夏菜は彼氏と連絡でも取り合ってるのかな……スマホを夢中でポチポチしながら自室に帰って行ってくれた。
「はー……いいなぁ」
思わず声が漏れちゃう。
自分のスマホを見るけど何にも通知なんて来てない。
冬馬と連絡先の交換はしたけど、あまりスマホはいじらないみたいでたまにしかやり取りをしないみたい。
「いま何してるのかな……」
冬馬も同じこと思ってくれていれば良いな。
明日、もしも言えたらもっと連絡ほしいって言おうかなあ。
言えないと思うけど……。
