周りの事も忘れて夢中でキスをしてるうちに花火大会もフィナーレを迎えたみたい。
私たちの激しさに負けないくらい色とりどりでド派手な花が空に咲き誇っている。
もう良いんじゃないかと思うくらい激しく……何回も。
まるで私と冬馬みたいに。
「はあっ……はあっ……もう終わりか?」
「……そうみたい。」
空に咲いた花が散って消えていき、もう打ち上げられなくなった頃にようやく終わりと知る。
「せっかく来たのにあまり花火を見れなかったね……」
「まあ一年後も来れば良いじゃん?」
冬馬は悪戯に笑いながら私にそう返す。
それもそうだね。
また来年一緒に来ればいっか。
「アキのことだから来年もここで同じことして見忘れるんじゃねーの?」
「もー!!冬馬も人のこと言えないでしょ!」
冬馬からして来たのに。
でも花火を見損ねても胸がいっぱいだ。
「俺には……俺だけの散らない花火がいつも隣にいるからいーや。」
「もう……バカ。」
冬馬はそう言いつつ私をそっと抱きしめた。
私が貴方の花火……?
なら貴方は私の太陽です。
