「ふうー!人混みはやっぱ性に合わないなー!」


冬馬は座るとすぐに伸びをする。
私も同じような仕草をする、確かに混雑の中歩き回るのは疲れちゃう。


「でもこうしてアキといるとあまり疲れも感じないな。」


「またそんな事言って……。」


最近になって分かったけど二人きりになると冬馬はデレる。
寄り添ってきて少し甘えてくる時もあるし、そんな冬馬が可愛くて愛しくて仕方ない。


みんなの前ではずっとクールなのに、私にしか見せない姿がすごく嬉しい。


「アキ……愛してる。もっともっとお前が欲しい。」


「ちょっと冬馬……人がいるから……」


私も口でそう言うけど、本心は冬馬を求めている。


体中が熱くなり冬馬の全てを受け入れたい。


そして弱い私はいつも冬馬の思うままにされる。


今も人が近くにいるってのに抱きしめあって耳に吐息を感じてる。


その度に私の恥ずかしい声が出ちゃう。


ダメって分かってるのに……冬馬の吐息が耳に当たると「んっ……」って。