再会した幼馴染に溺愛されています。


「ここだ……!」


初めて来るみたいで少し迷いつつも無事に冬馬の目当ての場所についたみたい。
そこは地元民の私でも知らなかった。


少しこじんまりとしてるけど良い雰囲気が出てる公園。


既に何組かのカップルがそれぞれ陣取ってイチャイチャしてる。


「よくこんな場所思いついたね、私もこんなとこあるなんて分からなかったよ。」


「俺も越してきて間もないから詳しくは無いが……井出にオススメされたんだ。」


何で井出くんはこんなマイナーすぎる場所を知ってるんだろう。
相変わらず謎な人だ。


「だけど空いてるしのんびり出来そうだ、あいつもたまには役立つな。」


「うんうん!たまにはね!」


私と冬馬はそんな噂話に花を咲かせるけど二人でハッとして周りを見渡す。


「さすがに居ないか……」


「井出くんの事だから会話聞いて出てくるかと思った……。」


そんなタイミングよく出てこないよね。
でも本当に良い場所だね、ずっと立見はしんどいし。


私と冬馬は空いているベンチに腰を下ろす。