付き合って初日で私は大注目に耐えつつ授業をこなして何とか昼休みを迎えた。
けれどどこに行っても私を見てくる生徒がいるから全然気持ちが休まらない……。
「アキ、ちょっとここで待ってろ。」
「うん……わかった。」
私は冬馬に連れられて三階の廊下で立ちすくむ。
ここは三年生のフロアだから滅多に来ないし、めっちゃ気まずい。
……早く来てよ冬馬。
「待たせたな、こいつが俺の従姉妹の美咲だ。皆は彼女と勘違いしてたようだが。」
「君が噂の!トマトの彼女さんね。誤解生んだみたいでごめんね。」
わー……。
写真よりも凄く綺麗な人だ。
向かい合うと私より身長が高くてスタイルが抜群だ。
女の私でも魅入ってしまったよ。
「は、初めまして!水野 秋穂です!……勘違いしてごめんなさい……。」
「良いって謝らなくて!トマトが最初から説明しとけば良かった事なんだから!」
……トマトって何だろう。
にしても冬馬と美咲さんが並ぶと誰でもカップルと思っちゃうよ。
