「そんなこと気にしてんなよ。堂々としてろよ、俺の彼女だろ?」
「そうだけど……」
彼女という言葉にドキッとする。
本当に私は冬馬から見て唯一の存在になれたんだね。
色々あったけど凄く幸せ。
だけど周りの目線を気にするなというのは別問題だよ!
雰囲気に流されそうになったけど……。
「あと一週間くらい乗り切れば夏休みに入るんだから我慢しろよ。」
「そうだよね、冬馬は何か予定あるの?」
私たちは子どもみたいに繋いだ手をブラブラ振りながら歩く。
陽は眩しいし体は熱いし……学校に着く前に汗だらけになりそう。
「俺は毎日アキと一緒にいて離さない。朝も昼も夜も……」
「無理言わないでよ……そりゃ私もずっと居たいけどさ。」
大人の人たちは四六時中好きな人といれるんだよね?
親にも何も言われないだろうし。
私はいつまでも子どものままでいたいと思ってたけど、今はもう早く大人になって毎日を冬馬と過ごしたい。
