「これでお姉ちゃんが憧れてた浴衣デートが出来るね!」
「確かにそうだね、あ〜夢みたい!」
私は以前から夏祭りに浴衣で歩くカップルに憧れてたんだよね。
それが叶うし、しかも相手が冬馬なんて……最高すぎるよ!!
「……それまで別れなければだけど。」
「ちょっと夏菜!縁起悪い事言わないでよ!もうあんな想いしたくないんだから!」
次に同じような事が起きたら立ち直る自信はない。
でもきっと大丈夫、私の彼氏様はそんな事絶対しない!……と思う。
「とにかく幸せそうで何よりだよ。今度紹介してね、イケメンだから話したい。」
「夏菜ってば……。」
話したい理由がイケメンだからって……。
末恐ろしい面食いめ。
「じゃあ私はしたい事があるからこの辺で帰ってよ。」
「えー。もっと話したい事が沢山あるの!」
私は夏菜の言葉に頬を膨らませて答える。
何か寂しくないのに誰かといたい。
私、自慢したいのかな……。
「いいからお姉ちゃんは黙って布団の中で妄想でもしててよ。」
「も〜変なことばっかり!」
結局私は部屋を出されたけど、それでもウキウキしながら自分の部屋に戻る。
恋ってサイコー!
