「そろそろアキの家だな、名残惜しいけどここまでのようだ。」
「うん……。今日はありがとう。」
そっと手が離れていく。
この瞬間がとても寂しい……ずっと手を繋いでいたいのに。
「こちらこそ、本当に良い日だった。これからは彼女として堂々としろよ?」
「うん……初めてだから上手く出来るか分からないけど。」
彼女という言葉に凄く重みがあって嬉しい。
これからは安心してて良いんだね。
「明日からの学校が楽しみだ。朝迎えに来るから一緒に登校しような。」
「マジ!?初日から?早くないかな……周りの目とかあるし……」
もっとこう少し経ってからとかこの人は考えないのかな?
相変わらず自分のペースに私を引き込む。
「関係ないだろ。そもそも付き合う前からキスするくらいだし。」
「冬馬がしてきたんでしょ!順番くらい守りなさいよ!」
よく考えたら色々と順序がおかしいもんね。
嫌じゃなかったのは内緒だけど。
