「ねえ秋穂〜!」
「ん、舞どうしたの?」
次の日の昼休みに入る頃、舞は私の方に慌てて駆け寄ってくる。
「2組の佐々木さんが滝口くんに告白したらしいよ」
舞は周り見た後にそっと耳打ちをした。
「そうなんだ……」
佐々木さんは清楚な美人だ。
スタイルも良くて優しくて……男子の憧れの存在らしい。
当然私なんかと比べ物にならないくらい素敵な女子生徒だ。
勝てっこ無いけど……悔しくて悲しい。
「ちょっと秋穂!そんな泣きそうにならないでよ!」
いつの間にか泣きそうになってた?
分かってるけどいざこうなると悲しいなあ。
「安心してよ、滝口くん振ったらしいから。本当に秋穂の事好きなんだね!」
舞は笑顔を見せながらそう答えた。
それを聞いて安堵しちゃう。
佐々木さんには申し訳ないけど、めちゃくちゃ嬉しい。
ここ数日心臓に悪い事しか起きないなあ……。
皆がいる時間帯は冬馬との絡みはあまりない……シャイなのかクールなのか。
その方が私も注目されなくて済むから良いんだけど。
早く放課後にならないかな。
