「その少年Bと話して気が紛れるなら、仲良くするのも悪くないと思うよ」
「話自体は面白い事言う人だから、今日も電話してて意外と苦じゃなかったから……」
井出くんは他愛無い雑談とかをさり気なく入れてきて話が上手い。
「お姉ちゃんみたいなおしとやかなタイプって意外とそういうチャラ男と結ばれるパターンが多いんだよね。」
「ちょっとからかわないでよ!今は冬馬しかそういう目で見れないよ」
その冬馬も私の中から消し去ろうとしてるけどね……。
でもそうやってどこかでケジメつけないと前には進めないよね。
「とにかくどこかでキッパリしないとだめだね。そのお兄さんを追いかけるのか……後悔だけ無いようにね。」
「ありがとう夏菜、すぐには無理だから……少し考えて行動するよ。」
嫌でも冬馬とは顔合わせなきゃいけないのが余計に辛い……。
辛いって思うことは私はまだ冬馬の事が好きなんだなあ。
こんな想いするなら冬馬を好きにならなきゃ良かった……。
