赤い糸



選手が練習してる間、紅茶を沸かす。
練習後にみんなで飲むのだ。


体育教官室で、コンロを貸してもらえる。

そこで、大きなやかんに紅茶を沸かす。

そして、部員全員分のコップを洗う。


厄介だったのは、どのコップが誰のコップかを覚えないといけないことだった。

何十人もいるのに、覚えられる?

でも、マネージャーの先輩はパパっと選手に手渡していく。

さすがだ。


私が唯一嫌いだった人は、3年生の女の先輩と2年生の女の先輩だ。

その2人だけは、私への扱いがキツかった。

「おはようございます」
「声小さい!!」


怒られる。
決して小さくはない。
でも、その2人には、目をつけられたようだ。


だから、その人たちが苦手だった。