しんちゃんが、のんちゃんと付き合っても、私との仲は変わらなかった。

のんちゃんは頭がいい。
なので、勉強ばかりしていた。

だけど、しんちゃんの口からのんちゃんの話を聞くのは、凄く嫌だった。

これは、完全に嫉妬だ。


しんちゃんは、相変わらず私と遊んでくれる。
それは、救いだった。

ただ、私とのんちゃんの関係が壊れて行った。

そりゃそうだろう。

誰が見てもおかしい。
のんちゃんという彼女がいるのに、遊んでいるのは私。


周りからも、ちょくちょく言われるようになった。
でも、私は私。
のんちゃんはのんちゃん。
そして、しんちゃんはしんちゃん。

私はしんちゃんと遊びたいから遊ぶ。
しんちゃんも同じ。
私と遊びたいから遊ぶ。

それは、彼女が居ても変わらなかった。

そして、私のグループ。
しずちゃんとてらちゃんに、呼び出された。

「ひろちゃんおかしいよ。のんちゃんがいるのに、何でしんちゃんと遊んでるの?のんちゃんの気持ち考えへんの?」

理屈は合ってる。

でも、やっぱりこの中学生活は1度しかないものだ。自分の楽しいことをして卒業したい。
目の前にある卒業式に向けて、よりそう思うようになった。


そして、私は、グループからシカトされるようになった。

初めこそ辛かったが、次第に何とも思わなくなった。
もう、卒業やし!
バラバラになるし!
しんちゃんはいてくれるし!


そんな自分勝手な考えを持っていた。