大将や女将さんと他愛もない話を1時間ほどした頃だった。

ガラガラっとドアが開き暖簾から一人の女性が顔を覗かせた。

「予約無くても入れますか?」

「いやー、お嬢さん、見ての通り満員なんよー。」

大将の自虐ネタに「ガラガラやん!」と女性は返した。

啓太は思わず「ブハッ」とビールを吐き出した。

「冗談冗談!いらっしゃい!」

大将はそう言ってカウンターへ誘導した。

すると女性は少し考える素振りをした。

「せっかくだからソコいいですか?」

女性の指先は啓太の隣を指していた。

大将は啓太の顔を覗こんだ。

啓太は「どうぞ!」と首を縦に振った。

「良いみたいよ!」

大将がそう言うと女性はスタスタと啓太の隣に座った。

「お邪魔しまーす!」

隣でニコッと微笑む彼女と目が合った。

近くで見るとまだ幼さが残る若い女性だと気がついた。

「若いね。何歳?」

「22!」

「嘘つけ!」

「店では22なの!」

「本当は?」

「19!」

「だろうね。」

その会話を聞いていた大将が「はいどうぞ!」と言ってウーロン茶を出した!

「えー!お酒がいい!」

彼女が言うと大将は「ダーメ!」と言って指をクロスさせた。