「眩し、、、」

啓太はしかめっ面で顔を覆った。

真っ青という表現以外が当てはまらないような空が啓太を出迎えた。

再び瞼を閉じる。

そしてある事に気がついた。

啓太の寝室は北枕の造りになっている。

以前、大物芸能人が運気を上げるには北枕が良いと言っていたからだ。

だから朝日で起きるなどここ数年経験が無かった。

啓太は慌てて飛び起きた。

目の前には見たことがない空間が広がっている。

8畳ほどの部屋にベッドとテレビ。

空きスペースの多い本棚。

その横にはネコの小屋があった。

何度見渡しても覚えのない部屋だった。

「おはよう!起こしちゃった?」

隣のダイニングからエプロン姿の女性が現れた。

「え?」

啓太は寝ぼけた頭をフル回転させた。

「ゆりか?」

「そうだよ。何言ってるの?」

ゆりかはフフッと笑った。

啓太は必死で昨夜の事を思い出そうとしたが、頭痛がそれを邪魔した。

アルテミスのあと、ラーメンを食べてからの記憶が曖昧だった。

「ごめん。覚えてない。」

啓太は正直に答えた。

「だろうね。ベロベロだったもん。」

「あの、、えっと、、」

啓太が言葉をつまらせると、ゆりかはニコッと微笑んだ。

「大丈夫!してないよ!」

ゆりかの言葉に啓太は少し安心した。

「襲っても良かったけど、我慢した!」

「バカか!」