『ご依頼の相談、ありがとうございます

現在は、ご依頼は受け付けておりますので大丈夫ですよ!』

『ありがとうございます!
では、詳細と音源をお渡しするのでよろしくお願いいたします』

自分はそれから何回か依頼者とやり取りをした後、耳にイヤフォンを付けて音源を流した。

女性か男性か分からない歌声、不思議な歌い方に心を奪われた……気がした。



『アルテ、イラストを描いてくれてありがとう……!今回も良い動画が出来そうだよ』

『全然良いよー、ムジカの作る曲本当に好きだから』

あれから数か月。気が付いたら、依頼者であるムジカと世間話をするくらい仲良くなっていた。今では、呼びタメで話す関係である。

『……あ、そうだ。今、カフェにいるんだ!』

そのメッセージとともに送られてきたのは机の上に、自分がカフェに行った際に食べるパフェの写真だった。

『このパフェ美味しいよね!僕も、良く食べる!』

そんな会話をしながら、自分は時計を見る。

……暇だから、カフェでも行こうかな。

そう思って、自分は準備をすると近くのカフェへと向かった。



カフェに入ると今日は平日だからか、テーブルの上にパソコンや紙を並べて作業している、可愛らしい服を着た男性だけしかいなかった。