「は、わわわわ……っ」
わたわたと震える史織に、朔埜は満足そうに口の端を吊り上げている。
「な、な、な、何してるんですか!」
「誓いのキスやろ」
「誓いって。な、な、何を……っ、」
ぺろりと何かを舐めとるように、自分の唇に舌を這わせる朔埜に目眩を起こしそうになる。
「確か……生涯これを愛し、病める時も健やかなる時も、とか」
「お、重いです!」
平然としている朔埜にはツッコミしかない。
結婚式じゃあるまいし!
「……さっき一緒になるって言ったやろ」
「そ、それは先々……そうなりたいという意味でして……」



