改めて朔埜を見上げると、何だか嫌な笑みを浮かべて見えるのは、気のせいか。
「言うてたやろ。四年前から俺の事が好きやって。人生変えるほどの運命の出会いやって……まあ俺の顔は覚えていないようやったけどな」
確かにそうだけれど。最後の台詞が怖いけれど。でもそんな話いつ……
そういえば以前、得意気に朔埜に話したかもしれない。あれは藤本の事を疑われるのが嫌だったから……だけど──
(あれ、もしかしたら私。本人相手に愛の告白をして、いた……?)
と、いう事は。やっぱり最初から……
──わああああっ?!
さあーっと顔が青褪めていく。その後ボンっと熱が弾ける音がした。
「は、は、は、恥ずかしい!」
「ははは、やっと気付いたか。もっと悶えろアホ」
「い、意地悪!」



