史織が家に帰り、お見合いについて話されたのは、ソファに身体を預けた時だった。
 お風呂をの準備をし、後は沸くのを待つばかり。

「ねーえ、いいでしょ? しおちゃん」

 そこに間髪入れずににじりよってきた母が、両手を合わせ、拝みにきた。

「お見合い……って、お母さん私まだ二十四だよ?」

 ──あれからもう四年が経っていた。