「……あら」 ブーブーと、機械音が響く。 乃々夏は失礼します、と断りを入れスマホの画面を確認した。 ──史織ちゃん そう映し出された画面を伏せ、当主に笑みを返す。 「誰だったか?」 「──いえ、何でもありませんわ」 「……そうか」 そう呟き火鉢をつつく当主の手元を見ながら、乃々夏はふっと笑った。