「俺メロン味! 高屋も食べる?」
「じゃーブルーハワイ」
「本当に奢ってくれる?」
「原くんが言ったんでしょ? 奢るよ」
私が笑うと、原くんは私に五百円玉を握らせてきた。
かき氷はひとつ四百円だから、これだと原くんの方が多く払ってることになる。
「メロンひとつと、ブルーハワイひとつ」
「はい、八百円ね」
私は原くんに貰った五百円玉を財布にしまい込んで、千円札をお店のおじさんに渡した。
おつりは二百円。
それを原くんの手に握らせる。
「いいのに」
「だーめ。奢るって言ったでしょ? せめておつり貰って」
「ありがと」

