「ふー、おいしかった! ねぇ高屋、このあと暇?」
二人とも完食してお腹いっぱいになった頃、原くんがそう問いかけてきた。
ガッツリ大盛りのステーキ丼を平らげるなんて、男の子なんだなぁって思わされる。
私もきっちり全部食べたんだけど。
私は口の端をナフキンで拭きとってから、原くんの質問に答えた。
「うん。五時までなら……」
「じゃあさ、楽しいことしようよ!」
「楽しいことって?」
「うーん、青春っぽいこと」
「青春っぽいこと?」
原くんは抽象的な言葉を口にして、にこりと笑う。
瞳をきらきらと輝かせて、まるで子どものように笑った。
コーラを一口すすって、原くんはまた笑う。

