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ファミレスの扉を開けた瞬間、冷房の冷たい風がびゅうっと降りてきた。
「ひゃー、涼しいー!」
原くんはそう言って奥の席へと進み、ドカッと腰をおろす。
もうすっかり『一年生の時と同じ原くん』に戻っている。
さっきのあの冷たい瞳は、一体何だったんだろう。
本当に同一人物なんだろうか。
私も彼の向かいに腰をおろして、ショルダーバッグを横に置いた。
「俺これにしよ! ステーキ丼」
「じゃ、私は本日のランチにしようかな」
「ドリンクバー付けるっしょ?」
「うん」
男の子とファミレスに来るなんて初めてで、ちょっと緊張する。
というより、友達とすら一回か二回来たことがある程度だ。
原くんはすらすら注文してくれた辺り、慣れているようだった。
やっぱり、夜のファミレスに来てるのかな。
原くんも、何か重いものを抱えてたりするのかな。
原くんは自分のことをあまり喋らないから、分からない。
かと言ってこちらから聞き出す勇気もない。

